株式会社SVPジャパン

株式会社SVPジャパン

設立
1977年7月
所在地
東京都中央区
資本金
6,520万円
従業員数
29名
事業内容
会員制のビジネス情報収集サービスの提供

Investment Story

日本プライベートエクイティ株式会社(以下、「JPE」)は、今般、会員制のビジネス情報収集サービスを提供する株式会社エス・ヴイ・ピージャパン(本社:東京都中央区。以下、「SVPジャパン」)のオーナー経営者をはじめとする全株主が保有する株式をJPEが運用する事業承継支援ファンドにて譲り受けました。JPEは、東京都を主たる出資者とする事業承継支援ファンド「TOKYO・リレーションシップ1号投資事業有限責任組合」(以下、「TOKYOファンド」)を運営しており、東京都内の中小企業・小規模事業者のオーナー経営者が抱える“事業承継問題の解決”と“成長戦略の実現”という課題の解決に取り組んでいます。本件も、TOKYOファンドによる都内中小企業への投資支援事例であり、さらなる成長の可能性を秘めながらも事業承継問題に悩んでいる中小企業のオーナー経営者から株式を譲り受け、新たな株主として資本面・経営面から支援、社員の皆さんと共に、さらなる成長を目指します。

SVPジャパンは、上場企業を中心とした会員企業に対して、主に“クイックリサーチ”という、公開情報を用いたビジネス情報収集サービスを提供しています。SVPジャパンのルーツは、1935年にフランスで、『電話1本でビジネス情報を入手できる』という、会員制サービスを展開する、SVPフランスが誕生したことに始まり、日本では、1974年に、日本経済新聞社とSVPフランスとの合弁会社として、日経SVPが設立されました。以降、SVPグローバルネットワークは、世界40ヶ国以上をカバーする世界最大級の会員制ビジネス情報の提供サービスへと発展。SVPジャパンも、1989年には、現在の社名に変更し、オーナー経営者となった小笠原忠明氏の下、日本でも着実に会員数を増やし、現在、600社を超える会員企業の市場調査や業界調査には欠かすことのできない会社となっています。

しかしながら、オーナー企業となり、経営者として年齢を重ねるなかで、後継者不在という事業承継問題を避けることはできず、また、その事業の成り立ちからして、企業としての中立性や独立性を担保したうえでの円滑な事業承継が必要とされていました。また、事業承継という問題のみならず、SVPジャパンの事業は、永年にわたり蓄積されてきたノウハウやネットワークをベースにして、今後もさらに成長できる余地は大きく、会員数の拡大をはじめ、組織としてのDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進や働き方改革など、中小企業ならではの課題も多く、こうした課題を乗り越えながら、さらなる発展を目指すためには、オーナー経営から脱却し、次のステージを意識した事業展開や組織経営へと移行することが求められていました。

そうしたなか、SVPジャパンの小笠原社長(当時)は、オーナー経営者として事業承継を行うにあたり、M&Aで特定の事業会社の傘下に入るのではなく、『中立的で、かつ、社員を中心とした経営を目指すにあたっては、JPEをパートナーとし、ファンドを活用した事業承継を行うことが最善の策である。』と判断し、決断されました。

事業承継ファンドを活用した第二の創業のスタート

特に、同社は、40年以上にもわたる歴史や信用力、ブランドを有すること、また、世界最大級というグローバルネットワークの1社であることから、東京都をはじめ、東京という“地域”を支援する出資者により構成され、世界にも通用する“TOKYO”というブランドを冠するファンドが、グローバルかつローカルな視点を有する株主となり、中立性や独立性、機密性を確保しながら、事業承継を遂行することは、会社にとっても、社員や顧客といった関係当事者全員にとっても、前向きに受け止められる選択肢であるといえます。JPEでは、2000年の会社設立以来、21年にわたり、本件を含む34社の中小企業の“資本と経営の承継”を支援してまいりました。本件も、SVPという社名に込められた、“S'ilvousplait”という創業の精神を尊重し、1935年から現在に至るまで、フランスで誕生したサービスが、基本的なコンセプトやビジネスモデルを変えることなく、全世界に広がり、80年以上にもわたって活用され続けているという実績と信頼を日本でも守り続け、今後、日本ならではの会員制ビジネス情報提供サービスとして拡大、進化することを目指します。特に、SVPジャパンが有している、『ワンストップ・リサーチ』『スピーディーな対応』『コンサルティングと提案力』『約半世紀にわたって蓄積されたノウハウ』『幅広い業種・分野への対応力』『グローバルかつ豊富な情報力』という6つの強みを磨き上げながら、この先も永く、会員企業の皆様の信頼とニーズに応え続けていくため、社員の皆さんとともに、“第二の創業”をスタートします。

本件、TOKYOファンドが選ばれた詳しい理由・背景については、お知らせのリリース文に詳しく記載していますので、ぜひご覧ください。
SVPジャパンへの事業承継・成長支援のための投資を実行しました。